投資を始める際、多くの人が迷うのが「ETFにするか、個別株にするか」という点です。どちらも証券取引所に上場しており、株式のように売買できますが、その中身やリスク・リターンの特性には大きな違いがあります。
この記事では、ETFと個別株の違いをわかりやすく解説し、投資スタイルに合った選び方のヒントをお伝えします。
そもそもETFとは?
ETF(上場投資信託)は、株式や債券など複数の銘柄に分散投資できる金融商品で、証券取引所に上場しており、株と同じようにリアルタイムで取引できます。
例としては、日経平均株価に連動する「日経225 ETF」や、米国のS&P500に連動するETFなどがあります。
個別株とは?
個別株は、トヨタやソニー、任天堂など、特定の企業の株式のことです。その企業の業績やニュース、業界の動向などによって株価が変動します。
ETFと個別株の主な違い
項目 | ETF | 個別株 |
---|---|---|
投資対象 | 複数銘柄に分散 | 単一の企業 |
リスク | 比較的低リスク(分散効果) | 高リスク(1社に依存) |
リターン | 市場平均に近い | 大きく上下する可能性あり |
銘柄選定 | 不要(インデックス連動) | 必要(企業分析が必要) |
売買のしやすさ | 市場でリアルタイム取引可 | 同上 |
ETFのメリット・デメリット
ETFのメリット
- 1本で分散投資ができる
- インデックス運用で安定性がある
- 長期的に市場平均に沿った成績を期待できる
- 信託報酬が比較的低い
ETFのデメリット
- 大きな値上がり益(テンバガー)を狙いにくい
- 中身の構成銘柄を把握しづらい
個別株のメリット・デメリット
個別株のメリット
- 大きな値上がり益を狙える
- 株主優待や配当など企業独自のメリットあり
- 自分の好きな企業に投資できる
個別株のデメリット
- 業績悪化や不祥事などで急落のリスク
- 分散投資するには複数銘柄の購入が必要
- 企業の分析や情報収集に時間がかかる
どちらを選ぶべき?
ETFは、「リスクを抑えて安定した運用を目指したい人」「分散投資を手軽にしたい人」に向いています。長期でコツコツ積み上げるインデックス投資にも最適です。
一方、個別株は「企業分析が好きな人」「短期的な値上がり益を狙いたい人」「自分の信じる会社に投資したい人」に向いています。
両方を組み合わせるのもアリ
リスクを抑えるためにETFをベースとし、興味のある個別株をポートフォリオに少し加えるという方法もあります。自分の投資スタイルや資金に応じてバランスをとることが重要です。
まとめ
ETFと個別株には、それぞれ異なる魅力とリスクがあります。どちらが優れているというよりも、自分の投資目的やリスク許容度、時間のかけ方などによって最適な選択肢は変わってきます。
まずは少額からスタートし、経験を積みながら自分に合った投資方法を見つけていきましょう。